kondokenya0918のブログ

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漫画のヒット作について(週刊少年ジャンプ論)

さてもう周知のとおり、約束のネバーランドがジャンプ28号にて終了した。

連載期間は4年未満だ。

これは当の原作者の白井カイウ先生の、以前自分がどこから得た情報の「4年以内で終わる」宣言をきっちりまとめた感じだ。

 

さて、連載期間短く終わった大ヒット作と言えば、あの「鬼滅の刃」もあげなければならない。

こちらは4年とちょっとだ。

 

両作は単行本で言うと、21巻~23巻となる。

おっと、ここでは両作の内容分析や批評をなどというものを行わないので、

内容をじっくり吟味したい方用の記事ではないことをまず申し上げておきます。

 

ふと思ったが、鬼滅や約ネバは「新刊でまとめて大人買い」したくなる感じじゃないだろうか?

 

今、ワンピースにはまって、ワンピースを90巻以上を新刊でまとめて買おうなんてヤツなんているか?

が、鬼滅と約ネバは「まとめて大人買いする」感がある。

(個人的にどんなにおもしろい漫画でも30巻以上だと、金銭的にも、置くスペース的にも二の足を踏み、漫喫へとなる)

 

そう、今の出版不況を考えると、この「20巻~25巻」以内でまとめ買いできる連載漫画がプッシュされそうな気がする。

(週刊マンガ誌の連載期間で言えば、4年間くらい)

 

そもそもすでに予兆はあった、松井先生の暗殺教室のように、「初めから終わりありき」で作られる漫画をよしとする風潮がジャンプ内ではあったのだ。

 

もちろんジャンプ編集部としてはジャンプ自体の売り上げを伸ばそうと、さまざまなコンテンツをつけている。

(例:単行本には載らないカラーイラストやトレーティングカードのおまけや単行本の予約券や原画サイズの原稿レプリカ購買券など)

 

だが、アプリ配信をやっているように、雑誌としての売り上げがもういっぱいいっぱいだということがわかっている。

 

そこでメディアミックスである。

 

いや、そもそも連載漫画のメディアミックスなど前世紀より行われている。

(アニメ化・ゲーム化など)

 

メディアミックスの範囲というか、方法が広がった感じだ。

 

挙げればきりがないが、グッズ化・小説化・スピンオフ漫画化・舞台化・(実写)映画化・アニメ動画配信…。

 

これにより、一般的なニュースにも話題に上る。

(ufotableの脱税は違う意味での話題になってしまったが)

 

ここで注目すべきは、利益を得るのがおそらく「関係者すべて」、特に出版社ということだ。

1.原作者(漫画家) : 話題作として、コミックス(20巻ほど)をまとめ買いしてもらえて印税で儲かる

2.出版社 : コミックスの売り上げで儲かる。メディアミックスで儲かる

3.アニメ制作会社 : 単にテレビ放送だけでなく、動画配信サービス・ブルーレイなどで儲かる

4.グッズ販売 : グッズが売れるので儲かる

5.その他関連者(ゲーム関係など) : とにかく儲かる

 

このうち3と4と5に関しては1の原作者のロイヤリティは意外と低く、懐が潤うのは2の出版社らしいので(これはどっかからの銀魂の空知先生ソース)、出版社は雑誌の売り上げが低かろうが、構わない姿勢なのだ。

 

最後に何が言いたいかというと、今後ジャンプをはじめ少年誌は、

 

単行本20巻から25巻以内で終わる売れる物語をどんどん作れ!

 

的な方針になるということです。

 

 

※うろ覚えですが、以前ワンピースの尾田先生はワンピースをずっと描いていたいという姿勢だったそうですが、最近「ワンピースは5年以内終わらせたい」的な姿勢に変わったということを、どっかから(さっきから「どっかから」って我ながら無責任だなぁ)聞きました。これが事実なら物語をきっちり終わらせて単行本を買ってもらいたいという心情でしょうか?